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2015年8月18日 (火)

地域発!どうする日本

2015県の市議会議長会・町議会議長会の主催による静岡県市町議員研修会が、年1回、県の市町議員が一堂に会して開催されます。その研修会が昨日、グランシップで行われました。なお、研修会とはいっても1000人近くが集まるため、ビックネームの講演を聴講するという形式ですが…。

さて、昨日は「地域発!どうする日本」と題した「慶応大学教授 金子 勝 氏」の講演を聴講。さすがに現役教授の話には迫力があり、暑さに衰えた気力を刺激させられました。その概要を記録しておきます。

アベノミクスがメディアタブーとなり、経済に関する全うな議論が行われないため、日本が何をすべきかが分からなくなっている状態が今!である。
地域は疲弊し限界集落と言われる地域も出現し増えている実態がある。産業は地域から逃げている。格差拡大が止まらない現状を、これまでの集中メインフレーム的な経済で立て直すことは無理であり、地域分散ネットワーク型経済へと変革する必要がある。そのツールとしてICTやクラウドを駆使するのだ。

日銀は、GDPの7割を超える国債などの負債を抱えマネーを拡大してきた。物価上昇には様々な要因があるのに、マネー拡大のみで物価上昇させるアベノミクスにはいささか無理がある。
消費拡大には明るい将来見通しが必要なのにそうでは無く、26か月連続実質賃金が減少していることも、金融緩和している割に物価が上がらない要因のひとつとなっている。

もうひとつの切り口は、株高である。問題は経済と異なる動きである30兆円以上の年金が投入された結果の株高である。また、国内企業株の約32%が外国人投資家による株取引であることも問題である。企業の3分の1以上の株を外国人が持つと、外資系企業と言われる。その定義を当てはめれば国内の大手企業の多くが外資系企業となる。トヨタが5年間売買できない新株を発行したのは海外投資家からの防衛策である。

国際会計基準が、日本企業を変え、国内投資を減少させてきた。フリーキャッシュフローを拡大し、内部留保を増やし、自社株を上げることで、買収を回避することが企業の自己目的になりつつある。こうした、グローバリズムにおける企業の行動が定着してきた結果、国内へ投資しなくなっている。これは、地域の衰退につながる。
とりわけ、内需を支える中小企業が厳しくなっている。それは、非正規雇用による賃金の抑制へとつながり、さらに雇用の場を失った若者は都市へ向かい結局、非正規雇用になる。こうした悪循環が継続してきているのが現状である。15から55歳のコア労働者で非正規は700万人から800万人、15歳から24歳の労働者では3分の1が非正規で且つ1割は働いていない。

こうした格差が広がっている中にアベノミクスという高取得者層向けの経済政策は、さらに格差を拡大させている。物価が金利を超えることはなく、1,000兆円以上の負債を抱えた日本において、物価を上げても金利がそれ以上に上昇、負債が冷え続けることは不可避なのである。すなわち、アベノミクスに出口は無いのである。

これからどうするか?地元のエネルギーを地元で循環させることである。すなわち高校生をどれだけ地元で雇用するかである。新しい価値観は50年周期で変化すると言われる。産業構造変革の波である。1870年代後半からの石炭エネルギーによる産業革命、1930年代からの石油エネルギーによる第2次世界大戦をはさんだ高度成長、1970年代のオイルショック後のIT・金融による成長、そして2010年代、新たな技術革新による再成長のチャンスである。

これまでの成長を支えた集中メインフレーム型経済は、人口増加・成長が前提である。これからは、分散ネットワーク型経済を地域が独自にコントロールしていく時代である。地域の中で循環する経済により、自立した地域経済圏を作ってい事が、我々に課せられた命題なのである。

やや意訳してしまったところも多々ありますが、何となく「頑張ろう」という気持ちにさせる講演でした。戦後70年、いよいよ地方議員の出番かも…踏ん張っていきたいと思います。

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